主客逆転! 今や主役のOneNoteモバイル版に解説本がないのはなぜ?
Microsoft OneNote | The digital note-taking app for your devices
OneNoteはついにデスクトップから独立し、完全なクラウドサービスへ
MicrosoftがOneNoteのMac版を無償公開し、また、機能限定版のWindowsデスクトップ版を無償化したことが報じられています。
Microsoft delivers free OneNote for Mac and Windows | ZDNet
Microsoft launches OneNote for Mac, brings new features to note-taking service | The Verge
しかし、これらの見出しは、起こったことの全体像を表現しているとは言えません。
正確にいうと、「OneNoteはデスクトップアプリから、マルチデバイスのWebサービスになった」ということではないかと思います。
Microsoftは、新たにOneNote専用サイト「OneNote.com」を立ち上げ、新世代のマルチデバイス・サービスとしてのOneNoteを懸命にアピールしています。
長らく「デスクトップfirst、モバイルsecond」だったOneNote
OneNoteはもともと、紙のノートのように様々な情報をスクラップできることをコンセプトに、2003年にOfficeに一員としてデビューしたデスクトップアプリケーションでした。
当時は、クラウドなどという言葉もなく、ファイルはローカルに保存する仕組みでした。
その後、iPhoneに端を発するスマートデバイスの怒涛の普及の中で、「どこでもメモし、書きためる」ニーズは広がっていきました。その波に乗って普及したのが、Evernoteです。
Evernoteは最初からWebサービスとして設計され、パソコンとスマートデバイスを幅広くカバーするクライアントアプリが無料で提供されていました。
OneNoteも、かなりの周回遅れでモバイルアプリを提供したものの、それらは、「デスクトップ版の補完」という域を出るものではありませんでした。「あくまでデスクトップ版が主役」で、モバイルアプリで出先でもノートが閲覧編集できるという位置づけです。
これが災いして、現在、Windowsデスクトップ以外での普及率で、OneNoteは相当Evernoteの後塵を拝しているものと思われます。
デスクトップアプリの枠を離れ、真のモバイル&クラウドサービスへ
実は、Mac版のリリースのみならず、今回OneNoteには、サービスとしての機能強化が図られています。多くはモバイルでの使い勝手を高める機能です。
具体的には、以下のような点です。(OneNote.comより)
- Webページクリップ機能「OneNote Web Clipper」の提供
- 電子メールによるノートの追加
- Windows Phone向けスキャナアプリ「Office Lens」の提供
- サードパーティアプリとの連携(Brother, Epson, Feedly, IFTTT, JotNotなど)
何か見覚えがある・・、その通りです。いずれも、Evernoteではかなり前から提供されていた機能ばかりですから。
相当の出遅れ感は否めませんが、ともあれ出てきたのはよいことでしょう。
OneNoteの使い方解説がない!! ユーザーは困っています
さて、OneNoteは、いわば「モバイルfirst、デスクトップsecond」になり、「モバイルで入力した情報をデスクトップで編集する」スタイルにシフトしてきました。
ここで問題になるのが、「各種モバイル版OneNoteの操作方法を解説した書籍が全くない」ということです。
デスクトップのOneNote 2013の解説書はわずかながらあります。
ひと目でわかる OneNote 2013 (ひと目でわかるシリーズ)
- 作者: 門脇香奈子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/02/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
しかし、本の中では、モバイル版については「おまけ」程度に説明されているだけで、主役はあくまでデスクトップ版です。
モバイル版の解説コンテンツを提供してもらえないと使おうにも非常にストレスがたまります。
ユーザーが多くなり、ニーズがないと解説本もでないし、解説がないとわからないからユーザーが増えない。
この点、何とかならないものでしょうか?
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