パソコンはすでに死んでいる。もう復活することはない
林先生はこの事実を知っているのか?
個人向けパソコン市場は緩やかに死に向かっている
パソコン市場が明確に下降トレンドに入っています。下記のBCN発表の記事タイトルでは、「金額ベースで回復傾向」とありましたが、台数ベースでは、主力のノートPCで実に前年比18%ものマイナスになっています。
BCN、販売金額ベースで回復傾向を見せるPC市場動向を解説 ~「新たな価値を再構築すればPCは復活できる」 - PC Watch
販売台数はノートPCで前年比82%、デスクトップでは77.1%と落ち込みは大きい。
新規購入ユーザーが1年で一気に5分の1も減っています。これはビジネスの世界では大変なことです。絶滅危惧種です。
これに対して、MicrosoftはPCメーカーと協力して林修先生をフィーチャーした「買うなら今でしょ!」キャンペーンを実施しているのは前回述べたとおりです。
これ、全く的外れですよ。今推奨されている機種は旧態依然のPCにタッチ画面をつけた程度のものばかりです。
PCなんて過去の遺物。使いづらいから使いたくない
PCはWindows95の時代には、何でもできる夢のデバイスでした。95の深夜販売で秋葉原にすごい数の人が集まったのは、それだけ未知の可能性を期待していたからでしょう。
ところが、あれから20年ほど、PCは緩やかにしか進歩しませんでした。そして、2007年と2010年、消費者のコンピュータ利用を劇的に簡単にする魔法のデバイスがAppleから登場したのを契機に、衰退の道をたどり始めました。
PCの弱点とは、つまるところ以下の3点です。
- どこからでも自由にアプリケーションを入れられるが、その信頼性は保証されない。有料ソフトは非常に高い。
- アプリケーション・ユーザーデータをすべて自分で管理し、バックアップする必要がある。常にセキュリティの脅威にさらされる。
- マシンを買い替える場合、自力で新しいマシンにアプリ・データ・設定を移す必要がある。(1日がかり)
iPhoneとiPadではこんなことは起きません。高い上に複雑で不便なPCから、個人ユーザーが続々と離れて行っているのは、当然のことです。
Microsoftは、今こそ新世代のPCの姿を自ら示すべき
Microsoftが今やるべきは、Windows XPのサポート終了にかこつけて代わり映えしない過去の遺物をユーザーに押し付けることではありません。
iPhoneやiPadなみに便利で、かつ従来PCでやっていたこともカバーできる新世代デバイスこそ、Microsoftが個人ユーザーに提示すべき「次のPC」の姿です。
その役割は、Surface Pro2ではなく、Surface 2のもののはずなのですよ。
ただし、今のところ、Surface 2の位置づけは単なるタブレット、サブマシンで、メインマシンを代替することは想定されていません。
Microsoftは、「使えるタブレット」などというありきたりのコピーではなく、NASやSkyDriveと組み合わたソリューションを提供するなど、コンピュータの未来を担うメインデバイスとしてSurfaceを打ち出せないでしょうか。
あのころの、ユーザーに夢を与えていたMicrosoftよ、Come Back!今のMicrosoftならできると信じています。
それでは。
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