8月更新プログラムの差し替え版KB2993651公開! 自動更新可能も留意点あり
不具合発生により撤回されたKB2982791の差し替え版:KB2993651が公開される
Windows 8.1向けに配信された8月更新プログラムのうち、4つについては、一部で再起動後に起動不能に陥る等の深刻な不具合が発生しました。
これらのプログラムは配信停止の措置がとられるとともに、不具合発生の有無にかかわらずすでにインストール済みの全ユーザーに対し、「予防的措置として、対象となるプログラムを手動でアンインストール」することが推奨されています。
KB2982791
KB2970228
KB2975719
KB2975331
日本時間の本日8月27日朝、問題の4つの更新プログラムのうち「KB2982791」の差し替え版「KB2993651」と、その日本語解説が公開されました。
[MS14-045] 更新プログラム 2982791 の問題を解決する更新プログラム 2993651 を公開 - 日本のセキュリティチーム - Site Home - TechNet Blogs
ところが、この「KB2993651」、適用方法に少し面倒な留意点がついていたので、その点をまとめてみたいと思います。
(これまでの経緯についてはこちらを)
自動更新で上書きOK。ただし、できれば手動で事前にアンインストールして?
日本のセキュリティチームの日本語解説によると、今回配信されたプログラムは、個人ユーザーの場合、自動更新でインストールするよう案内されています。(KB2982791をアンインストールしていない場合も自動で上書きしてくれる)
■ ユーザーが必要なアクション
ご家庭でご利用の場合
セキュリティ更新プログラム 2993651 は、自動更新機能を通じて、順次配信されるため、特に操作をする必要はありません。
以前のセキュリティ更新プログラム 2982791 を事前にアンインストールする必要はありません。
コンピューターに配信されるまでに数日程度時間がかかる場合もありますが、順次配信していますので、そのまま、お待ちください。
自動更新は既定で有効です。無効に変更している場合は、「セキュリティ更新プログラムを自動的に入手」を参照し有効に設定して下さい。
トラブルに遭遇した場合は、「セキュリティ更新プログラムに関するよく寄せられる質問 (FAQ)」を参照してください。
しかし、続く段落には、矛盾?した記述があります。
Q. 古い更新プログラム 2982791 のアンインストールを行っていませんが、新しい更新プログラムのインストール前に古い更新プログラムをアンインストールする必要がありますか ?
A. 新しい更新プログラム 2993651 は、古い更新プログラム 2982791 が置き換えたファイルを上書きします。よって、事前に 2982791 アンインストールする必要はありません。しかし、以下の問題が発生する可能性を考慮して、マイクロソフトでは、新しい更新プログラムをインストールする前に、古い更新プログラムをアンインストールすることを推奨しています。
[コントロール パネル] の [インストールされた更新プログラム] の一覧に更新プログラム 2982791が表示されたままになる。
新しい更新プログラムをインストールし、再起動が完了するまでの間に、サポート技術情報 2982791 で説明される問題が発生し、コンピューターの起動が困難になる可能性がある。
「マイクロソフトでは、新しい更新プログラムをインストールする前に、古い更新プログラムをアンインストールすることを推奨しています。」
???
前では自動更新で上書きしろと書いていましたが??
- どうやら、今回のKB2982791は再起動後に問題を起こすため、KB2993651適用後の再起動により起動不能に陥るリスクを考慮しているようです。論理的ですがきわめて難解。
「個人ユーザーは基本自動更新でOKだけど、実のところ、できれば事前に手動でアンインストールしてもらった方が安全なんですよ」といいたいのでしょう。
KB2982791以外の3つの更新プログラムはまだ準備中
今回配信されたのは、不具合が発生した更新プログラム4つのうち、1つのみです。残りの3つについては、解説中では触れられていませんが、ZDnetによると、Microsoftにおいて現在準備中の模様。
Updated on August 27: With respect to these remaining updates, Tracey Pretorius, Director, Microsoft Trustworthy Computing, told ZDNet "[w]e continue to work diligently to get the Windows August Update rereleased to customers."
Microsoft reissues flawed Windows security update with new flaws | ZDNet
KB2982791の差し替え版だけが先行配信されたのは、これが「MS14-045: カーネルモード ドライバーの脆弱性により、特権が昇格される (2984615)」という問題を修正する重要なセキュリティ更新プログラムであり、適用の優先度が高いためと思われます。
結論:個人ユーザーは自動更新のままでOK。KB2982791のアンインストール方法がわからなければ上書きでもOK
というわけで、端的に要約すると「個人ユーザーは基本自動更新でOKだが、できれば事前に手動でアンインストール推奨」という公式見解が出ております。
これからアンインストールしたい方は、こちらの解説を参照してください。
アンインストール方法がどうしてもわからない、操作方法がわからない方、自動更新で上書きでもよいと思います。ただし、USB回復ドライブを作ってあるか念のため確認を。
というわけで、私のSurface Pro 3及びSurface 2は、いずれも無事アップデート終了しました。(Surface 2は上書きインストールです)